体の もともとの チカラを 活かす              
 
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       ■ 整体操法の実際 ■



背骨(脊椎・せきつい)は、情報センター。

腰の力と、腹の力。

整体操法の特徴

どうよくなっていくのか、どのように経過していくか。

整体指導者として大切なこと。




背骨(脊椎・せきつい)は、情報センター。

からだの「つかえ」や「かたより」は、みな、背骨に現れています。
正確にいいますと、背骨の、体の表から触れる部分に現れます。

背骨を構成している椎骨は、頸椎が7っ、胸椎が12っ、腰椎が5っ、あと、仙椎、尾骨とあります。それぞれが、体や心の状態と密接につながっています。ざっとあげますと、頸椎2番は脳内血行、胸椎4番は心臓、10番は腎臓、腰椎2番は消化器、3番は泌尿器に関連します。

からだのどんな異常も、必ず、体の表面に現れています。そして中でも関連する背骨のどこかに、現れてきます。内臓の不調も、筋肉や骨の症状も、自律神経や血液循環などのことも、みな現れてきます。つかえやかたよりがある骨は、弾力を失っていたり、鈍くなっていたり、硬くなったりしていきます。 例えば、胸椎9番が硬くなっていると、肝臓がかなり疲れているといった具合です。
また、転移といって、骨そのものが落ちたり、上がったり、左右に動いたりもします。それぞれ意味があり、関連性があります。

からだの外側から、からだの内側の状態を把握することが可能なのです。いってみれば、背骨は、からだ全体からの詳細な報告書が集まる、情報センターのようなものなのです。
からだのことは、そのからだが一番よく知っている、ということだと思います。

初回は、特にこの背骨を観ることに時間をかけます。これを「観察」と呼びます。観察は、からだの声を聞く、具体的な方法、技術といえます。整体操法では、最重要なこととされています。
うつ伏せになっていただき、背骨に指のはら(指紋のあるところ)で、やわらかく触れていきます。その方のからだの状態、つかえやかたより、特性や傾向などを、把握していきます。
それによって、その方のからだ全体の地図を読みとっていくのです。

また、背骨ともに重要なのは、「調律点」といわれているところです。
調律点は、頭、腹、腕、足、腰と、全身に点在します。各箇所5っから7っあります。背骨と同様に、そのおからだの状態を掌握するポイントであると同時に、操法の際施術に使う処でもあります。その部分の状態を観て、気を用いて、必要な調整をおこないます。



腰の力と、腹の力。
( もう少し詳しくお知りになりたい方はこちらへ ⇒  ) 

からだの部分でどこを特に観るのかといいますと、腰とお腹です。
病気や症状に関わらず、重視するところです。
からだ全体のチカラ、生命力が現れる部分です。





整体操法の特徴

・毎回、おひとりおひとり、オーダーメードです。
背骨などを観察して得た情報を元に、その日その方のおからだに必要で、最も適切な操法を組み立てます。前回との観察結果との変動変化も考慮します。
例えば、 同じ腰痛といった症状に対しても、同じ施術をするとは限りません。こういう症状にはこの施術といった具合に、マニュアル的にはおこないません。その方のおからだにとっての腰痛の意味合い、背景にあるものによって、施術内容は異なります。
また、同じ方の同じ症状に対してでも、からだの状態や季節の変動によって、操法内容は変わってきます。100パーセント手技のみによっておこないます。道具は一切使いません。


・からだ自体から情報を得て、反応を感じながらおこないます。
施術者が一方的におこなう施術ではありません。そのときのからだの状態についての具体的情報をからだ自体から得て、それを元におこないます。また、観察の際も操法の際も、からだそのものからの反応を感じながら、おこなっています。反応については、ご本人の自覚があるときとないときがあります。ご本人の自覚がなくても、からだは反応してきます。これを「気の感応」といいます。いってみれば、扉をノックすれば、そのノックに対して内側から答えてくるようなものでしょう。その感応の仕方も、からだの情報のひとつです。
いってみれば、そうやって、からだと協力して、施術をおこなっていき
ます。

・個性を活かした施術です。
個性というと、性格のことを思うかもしれませんが、人のからだというものは実はとても個性的です。もともとの器質にも違いもありますし、日々のからだの使い方や疲れ方によってもかなり変わってきます。これらの個性、違いを考慮した上で施術します。
いってみれば、「病気」を観るのではなく、その「人」を観る施術です。からだの個性を活かすことは、そのまま、その方の生命力を活かすことと考えられています。


・顕在的問題(病気や症状)、潜在的問題、両方にアプローチします。
ご病気や症状があっても、その病気や症状のみに着目しません。
そのもともとの原因にアプローチします。病気や症状の土台部分から、施術します。
また、背骨には、まだご本人が異常と自覚されていない問題も現れてきます。潜在的な問題も扱っていきます。未病予防の側面を持ちます。


・生命力を高める、トータルな施術です。
ご病気や症状があっても、その病気や症状のみを対象とはしません。
内臓機能、筋肉、骨格、神経系統、血液循環、免疫系、自律神経など、からだ全体の生命力を高めます。
また、操法は受ければ受けるほど、からだの感受性が増していきます。からだが軽く元気になります。生命力が高まっていきますので、操法自体もより効果的になっていきます。からだの変動や変化にも、敏感に柔軟に対応しやすくなります。



どうよくなっていくのか、どのように経過していくか。

病気や症状、その方によって個人差がかなり大きいものですが、参考になるようなことをお伝えしたいと思います。整体法では、3っの時期に分けられるとされています。

1)弛緩期
からだがゆるむ反応をします。ゆるむことで、心身ともに気持ちよく、深くリラックスした感じになります。あるいは、ゆるんだことで、だるく感じたり、とても眠くなったりもします。だるかったり、眠い場合には、横になってやすむようにするといいです。無理をして動いたり、食欲がないのに食べたりしない方がいいです。

2)過敏期
からだが敏感になる反応をします。敏感になることで、症状がある場合には、操法を受ける前よりも強くなったりします。痛みが強くなったり、一見して症状が悪化したような感じになります。他の部分にも、痛みや違和感が出てくることもあります。からだが症状の背景にあったものを外に出そうとしているからです。経過すれば、症状そのものも軽減していきます。あるいは、過去に痛めて治りきらずにきた部分に痛みが出たりすることもあります。まれに、発熱することもあります。


3)排泄期
からだの排泄機能が高まる反応です。体の毒素、老廃物が体外に排泄されるので、下痢をしたり、汗をたくさんかいたりします。からだの浄化作用、お掃除です。からだがいらないものを外に出そうとします。よくないものができれば自然に止まります。
(*経過の中での下痢についてで、すべての下痢がそうだというわけではありません。)

これらは、みな好転反応です。東洋医学でいうところの、瞑眩(メンゲン)です。からだがよくなる過程で、からだの中のよくないものを外に出そうとします。一時的によくないように見えますが、その後「好転」するための反応です。

また、これらの反応はすべての人に出るわけではありません。いつもこの順番で起きるわけではありません。3っの反応のうち、いくつかだけ生じることもあります。一日で経過することもあれば、数日~数週間かかることもあります。何も起きないこともあります。からだが必要なことをしているだけですから、反応が出ないからよくないということはありません。

長い間、病気や症状を抱えていた方は、特に反応が出やすくなることが多いです。そして、反応を経過させることで、からだはもともとの自然さを取り戻す方向に向かいます。

一般的な反応期の過ごし方としては、例えば、下痢をしたからといって下痢止の薬を飲むといったような、過剰にかばうようなことは避けてください。また、冷えと目の使いすぎには特に注意してください。
からだが起こしくれている経過を全うさせることが、何より肝要です。



整体指導者として大切なこと。
(  ご興味のある方はどうぞ ⇒ )

整体指導者として大切とされていることについて お話しするのもいいのかなと思いました。というのは、お伝えすることによって、整体法というものか、どういうものなのかを感じていただけるかも、しれないからです。